■銀行返済は大切ですが
先日の資金繰り相談で…
「来月は社員の給与が払えません。どうすればいいでしょうか?」
経営者は売上と支払いのバランスを取り資金繰りをうまく回すことも仕事の一つです
相談に来られた社長も今までどうにか入金出金の帳尻は合わせていましたが
来月は入金額が100なので下のような資金繰りになり給与と業者支払いの一部が払えない
とのことでした
売上100 - 銀行返済25 - 税金分割5 - 業者支払い75 - 給与20 = ▲25(不足額)
確かに全部支払おうとすれば▲25不足するので「どうしよう」と思うのも当然なんですが
相談の時点で「社員の給料が払えない」って、給与の支払優先順位が一番下なのがちょっと悲しかったです
私も元々中小企業のサラリーマンでしたから給与が遅れる又は減額されるとなると
当時はどう嫁に説明すればいいのか皆目見当もつきませんでしたw
■支払の正しい順番は
上記の相談者は売上も年々下降曲線をたどっていたので単純な話ではないのですが
「給与を払えない、のではなく、銀行返済が払えない」という考え方に変えてもらいました
1.社員給与
2.業者支払い
3.税金など
4.銀行返済
この再生する(生き残る)ための優先順位は10年以上前から言われています
それでも社員給与より銀行返済を大切にする社長が後を絶たないのはなぜなのか?
①銀行借入でこの苦しい局面を打開できたらまた普通に給料を支払える
②しっかり働かないから売上も落ちてるんや!俺も我慢しているんやから、ちょっとくらい社員も我慢せい!
だいたいこの二つが社長の言葉の裏に隠れています
さすがにリスケして元金返済を減額してもらうことくらい社長は知っています
しかし①の銀行借入さえできれば「今をしのげるねん!」が強すぎです
・資金調達できるのであればチャレンジすることは間違いではありません
・そのために税金の未払分を何とか解消しようとするのも間違いではありません
・だから銀行の信用を失ってはいけないもの間違いではありません
■経営者の仕事は決定して実行すること
しかし「今をしのぎたい」思いばかりで、6ヶ月先までの資金繰り予測や1年間の収支計画も立てずに銀行担当者の「融資申し込みに対する良い返事」を待ち続けている社長が多いのも事実です
そうしている間に資金繰りが苦しくなり社員の給与にしわ寄せがいくのです
そもそも銀行が審査で時間がかかる、保証協会で引っかかる、担保の話をしてくるという状況は、会社が融資対象として難しいということです
銀行融資をさっさと諦められない業界の方もいるでしょうが
社員や業者から「諦められる」と仕事・業務が進まなくなります
大切なのは資金繰り予測や収支計画をもとに正しく判断して支払優先順位を決めて実行していくことです
上記①の銀行借入さえできたら…の淡い期待は持たず、会社立て直しに必要な社員には②の我慢せい!は言わず会社の大変革に乗り出すのです
相談者の方は、銀行返済を止め、税金は更なる分割し、社員・業者には満額支払うという決断をされました
もちろん銀行に対し今後の計画提出は必要になりますし、リスケによる時間の猶予でどうやって本業を立て直すのか?を社員と一緒に進めていく「いばらの道」が待っているのも事実です
社員、業者とお客様がみんな幸せになる会社を作るのが経営者の仕事です
いち取引業者である銀行に対しても不義理ばかりしてはいけませんが
銀行の言いなりになって給与も払わず元金返済を続けるのは間違っています
(別の話として、出口の見えないリスケの良し悪しは存在しますが…)
支払優先順位を決めたら迷わず実行してください
優先順位が決めきれないという社長はご相談ください
お金を間違った順番でどこにどう払うと何が起こってどんな罰が当たりますよ!
ということを説明させていただきます
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