■もう改善するとこありません
改善計画も2年目、元金返済をどれだけ増やせるかという建築業の社長との打合せ
私
「来年の計画を立てましょう」
社長
「銀行返済を増やして早く正常先に戻りたいね」
私
「経費見直しや原価も厳しく管理してきたので結果はある程度出ましたね」
社長
「給与も、原価もやれるとこまで下げたからなぁ」
私
「財務は筋肉質になってきました。あとは売上の柱をもうひとつ作りましょう」
この会社は大手工務店の下請けを中心に売上を上げていました
売上の90%が下請けとしての受注のため
利益を上げることが困難なビジネスでした
弊社に相談に来られた時は
資金繰りも原価管理も工程管理も
できていない状況だったので
下請けだ元請けだといてる場合ではなかったですが…
リスケ後、改善を重ねて
約2年間で数字を残せるようになったのですが
元金返済を増やしていくまでは利益を残せていません
■会社は維持できるが成長はしない
リスケのまま利益を上げることが難しいのは
売上を上げるための「投資」ができないからです
毎年、利益改善したとしても
増えた分だけ銀行返済に充てているので
手元資金が最低限度しか残らないのです
これでは次の売上を作る「投資」ができません
同じレベルで売上と利益はキープできるけど
「会社の成長」ができません
これでは
給与も上がらないし
設備の更新、修理も難しくなります
例えば
大きな仕事が目の前に来ても
設備の問題で受注できないことも
現実によく起こります
■下請けからの脱却
「投資」ができない状況で
ライバル社に追い抜かれてばかりでは
売上が下がります
上記の会社は
売上を下請け一辺倒から抜けだそう!
と幹部会議で決めました
そうは言っても地方の工務店です
既に技術も市場も成熟しているので
大きな変革は見込めません
何をすればいいか見当もつきませんでした
とにかく何でもやってみようということで
ホームページを作り今までの施工例を載せたのがスタートです
しかし受注のほとんどが下請けですし
掲載できるものにも制限があります
であるなら
大工の「人となり」を紹介しようと
ブログに現場写真と共にアップしました
丁寧な仕事ぶりと大工それぞれのキャラクターを
発信し続けました
それが良かったのか悪かったのか
少ないながらも
次第に個人客が増え始め
紹介での受注が出始めたのがこのころです
■粗利が変わってくると
今ではマーケティング会社に
ホームページからブランディングまでお願いし
下請け以外で売上が半分程度にまで達しています
粗利が改善されつつあります
材料のグレードや数量、人工代などは
下請け時と同じレベルです
粗利が改善したのは
販売単価が上がったからです
下請け時に比べると
平均で一件当たり2~8%単価アップです
(まだまだ改善ポイントはたくさんあります)
こうなってくると
利益が増えお金にも心にもゆとりが出てくるので
納期に追われて無茶をすることも減ってきました
ロスも以前に比べ減少してきたので
どんどん数字が良くなってきます
…と、こうなりつつある最中です
まだまだ余裕のある銀行返済には遠いですが
確実にそちらに向かっているのは
社長初め社員、大工も感じています
「リスケしている会社は投資ができないから成長できない」
のも事実ですが逆境に負けじと
アイデアを出し続ける会社が
生き残っていけるのも事実です
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