■建築業のクライアントに2回目の訪問…
私
「さあ今日はシッカリと来月末までの入金と出金を把握しますよ」
社長
「何でも聞いてください」
私
「来月20日に支払う○○興業への重機リース代はいくらですか」
社長
「まだ請求書来てないからわかりません」
私
「なるほど、それでは昨日の〆日までにどれくらい重機リースされたんですか?」
社長
「日報つけてないのでわかりません」
私
「そ、そうですか…」
資金繰りが回っている会社であれば
来月の支払いをそんなに気にすることも無いのかもしれません
しかし
「優先順位をつけて大切なところから支払う」必要がある会社は
来月分の支払額(請求額)がいくらになるのか
事前に把握していなくてはなりません
■相手も資金繰りがくるってしまうのですよ
事前に把握したうえで
請求書通りに支払えない先には
前もって説明しなくてはなりません
・次の支払いは○○円しか払えない
・残りの分は翌月から3回分割で支払う
といった
「今は払えないけど、その後はこう払う」
という説明です
支払期日ギリギリになって
「すみません。今月は待ってください。すみません」
では、相手先も資金繰りがくるってしまいます
これでは業者からの信用を無くして取引停止になる可能性があります
だから事前に支払いを把握する必要があるのです
それでも
請求書が来ないとわからない
と言い張る社長もいます
その時の対応ステップ①は…
業者に電話してもらい
「〆日までの金額を教えてください」
と聞いてもらいます
抵抗なく教えてくれることが
ほとんどだと思います
ですが
これではまだ資金繰りを良くしていくには不十分です
ステップ②は
受注案件の難易度や、かかった日数、かかった人工などから
おおよその支払金額を割り出します
ここで現場責任者に詳細を聞くことになるんですが
だいたい社長ともめます(笑
■話はそれますが…現場任せで社長が原価を知らない
現場責任者
「A案件では△△日かかっているので重機リースは○○円くらいです」
社長
「ちょっと待て。A案件は俺が受注してきたやつや。そんな日数かからんはずや」
現場責任者
「そんなこといっても実際かかっています。しかも残業までして仕上げたのに!」
社長
「なんやと!どんな段取りで仕事してんねん!和田さんどう思う???」
私
「すいません…リース代は○○円と分かったのでケンカしないでください…」
上のような話はほんとよくあります
私を巻き込まないでください…
資金繰り把握のステップ②から
話はそれますが…
「原価がいくらか把握していない問題」は
「資金繰りがわかっていない問題」と同じくらい重症です
というより、資金繰りに直結している問題です
創業期に
社長自らが現場をやっていた時は
・売上はいくらで、いつ入金かわかっている
・支払いはいくらで、いつ振込むかわかっている
ので
「原価」というよりも
「残る金額」を把握しています(=原価を把握しているのと同じ)
会社が大きくなり
社員に任せるようになってからは
「社員はちゃんとやっていてくれてるだろう」
と、なんとなく経営しているので
「原価」も「残る金額」も把握できなくなっています
これは
①原価がわからなくなる
↓
②支払いがわからなくなる
↓
③資金繰りがわからなくなる
と「わからない負の連鎖」を引き起こします
ですので
資金繰り会議に現場責任者を参加させ
「原価の支払い」を明確にすることは重要です
この会議で
「社長の想像していなかった仕事のやり方」が
社員の口から語られるかもしれません
■資金繰りを回復させるには
社長の思うような仕事のやり方をしても
請求書が届く前に資金繰りを把握しても
急に資金繰りは良くなりません
なぜならば
事前に入金、出金を把握することは
資金繰りを良くするスタートラインに立っただけで
ここからが本番だからです
しかし
世の中の社長は
スタートラインにすら立たないで
悩むばっかりの人が多いです
悩んでいる間に資金繰りは悪化します
現場責任者とけんかになるかもしれませんが
自分の会社を見直すチャンスでもあります
資金繰りのピンチは
会社が良くなるチャンスです
資金繰りを良くするには
社内のいろいろなことを良くしないと結果が出ません
今までは銀行からお金を借り入れることによって
自社の悪いところを見なくて済んだだけなのです
もう後がないと思っている社長
やれることは無限にあります
一つ一つ解決していきましょう
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