■資金繰りをわかっていないと…
あるクライアントの月末支払い会議にて
社長
「業者A社には先月遅れた分も一部支払ったってな。昨日電話でA社社長と約束したから」
経理
「それではB社への遅れている分の支払いが足りなくなります。ここは督促が厳しいんです」
社長
「なんでや!先月は売上多かったからA社、B社とも払えるやろ」
経理
「先月の売上が大きかった分の入金は45日後なので来月15日です」
社長
「なにーーーー!」
資金繰りをわかっていなければ
たまに起こりうる悲劇です
問題は何だったのでしょうか?
■資金繰りに関わる人全員が理解しているか
普通に経営している会社であれば
このようなシーンは考えられないかもしれません
しかし
創業から間もない経理体制が整っていない会社や
ギリギリで資金を回している会社では
たまに起こります
※上記会社では業者A社長に事情を話して
来月以降の支払いにしてもらって事なきをえました
それでは
なんでこんなことになったのか?
を詳しく見ていきます
順番としては
1.資金繰り表をキチンとつける
2.支払の優先順位をつける
です
1.資金繰り表をキチンとつける
これは経理がエクセルで作っていました
作っていなければ「小遣い帳」レベルでも
かまわないので何か作ってください
2.支払の優先順位をつける
ここが問題点でした
社長と経理で支払の「優先順位が異なって」いたのです
社長:仲のいいA社長には迷惑をかけたくないので早く払おう
経理:B社の督促の電話がうるさいので早めに払いたい
それぞれの立場で「優先順位」を決めていたのです
最終的にはもちろん社長が決定するのですが
「全体の状況を把握したうえ」で社長が決定するべきです
この時の状況を追加説明すると
B社がうるさく言ってくるのは
「未払いが残っている状態ではこれ以上納品できないですよ」
と工場長には言ってきていたのです
実はこれが大問題でした
材料が納品されなければ製造ラインがSTOPします
そうなると売上も立たなくなります
経理の「うるさく督促されるのが嫌」
というレベルの話ではなく
B社に支払わなければ経営が成り立たなくなるのです
■社長には会社内の情報が集まるようにしておかなくてはならない
一度振り返ってみてみると…
①社長が仲のいいA社に支払おうとしたら
②経理がB社に払うからそれはできないと言ってきた
③B社がうるさく督促してくるのは「今後納品ができなくなるから」だった
資金繰りの問題といえばそうなんですが
経営を続けられるかどうかの問題になってきました…
この時は
B社の未払いを解消するため
資金繰り全体を見直すことにしました
見直すことで社長、経理、幹部社員全員が
資金繰りを理解したのです
加えて
工場長から情報が上がってこないことも議論されました
情報が伝わらなかった原因は
いろいろあったのですが(言い訳ですが…)
理由はどうあれキチンと情報伝達できる体制を
新たに作ることになりました
■資金繰りをキチンと確認、把握する大切さ
「社長が細かく資金繰りを見る必要なんてない
会社の大きな方向性だけ指示したらいいのだ!」
なんて資金繰りがガタガタの社長が
言っても説得力無いです
資金繰りをベースに議論すれば
問題点は浮き出てきます
問題点が見えれば
改善する方法をみんなで考えればいいのです
資金繰りは
経理がちゃっちゃとやっとけばいい
モノではなく
経営者が本腰を入れて取り組むべき業務です
(会社規模や成熟度によって変わりますケド)
お金が無くて目をそらしたくなる気持ちもわかります
しかし
経営から目を背けてはそれはもう経営者ではありません
目の前の問題を一つ一つ
解決していきましょう
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
経営に関するご相談や、記事に対するご質問は…
ご相談フォームへお願いします。【メルマガ】
『事業再生の現場から
~リアルレポート~』
クライアントの現場で日々起こる事件をどう解決していくのか?ぜひご購読ください。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

まずはお気軽にご連絡ください。
お電話でのご相談・お問合わせはこちらTEL:0120-740-105 (スマホの方は直接タップして電話可能です:平日9:00~20:00)
メールでのご相談・お問合わせはこちら 経営者の右腕として資金繰りサポート、経営計画作成支援、資金調達サポート、経理部長代行、創業支援の対象地域は以下の通りです。▶対応地域の詳細はこちら
関西地区全域(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県) 中国地区全域(岡山県・広島県・山口県・島根県・鳥取県) 四国地区全域(香川県・徳島県・愛媛県・高知県) 中部地区(愛知県・岐阜県など)※その他の地域も相談に応じます。